第10回目の優秀賞に選ばれたのは、 辻 春樹(つじ はるき)さん(東京大学大学院)の「カーリダーサ作 Kumārasambhavaの伝承研究 ―第 4・5 章に対する注釈文献の比較検討を中心に―」でした。松江市長賞は榮 惟樹(さかえ ゆいき)さん(九州大学大学院)の「インド伝統医学における養生法の文献学的研究 ―『スシュルタ・サンヒター』4.24を中心に―」が授与されました。(奨励賞は該当なし)
辻さんは「今回の賞を励みに今後も研究に邁進していく所存です」と今回の賞の喜びを語られました。(現在ドイツにご留学中の為、ビデオメッセージをいただきました。)榮さんは、中村元博士との共通点である山陰の出身であることを語られ、また、故郷への感謝の思いを忘れずに、今後も研究を続けていきたいと述べられました。
授賞式のあとには、優秀賞を受賞された辻春樹さんによる、受賞記念講演「注釈文献に見るサンスクリット美文詩の受容と伝承—『クマーラの誕生』を例として—」が行われ、修士論文の研究内容とその研究方法、インドの詩と注釈を例に出しながら研究成果についてお話されました。また今後の研究展望とともに、中村元博士が翻訳された『尼僧の告白』などを例に出し、インドの美文学の和訳を出版して広く周知することやインド文学の美しさを伝える活動をしたいとのことで、中村博士を詠み込んだ自作の詩も最後に紹介されました。
受賞者の皆様、おめでとうございました!
2025年10月25日土曜日
【第10回中村元東洋思想文化賞授賞式・優秀賞受賞記念特別講演が行われました。2025.10.25(土)】
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